Taeko Goto Blog

「顔が明るくなるのが似合う色」という概念が間違い診断のおおもと

先日も遠方からお客様が来ました。まだ20代半ばなのに、勇気をふるって自己投資をした立派な若者だと思いました。私のセッションは心理的分析も合わせて、色と心がどのくらいズレているかを見る特有なもので、決して安価ではないからです。昨年にパーソナルカラーの診断を受けてサマーと言われたそうです。
ドレープを当てる前から私には一瞬でブルーベースではないことは判っていました。何で簡単に間違えるのか?
そのことについて考察してみるに…。

色白は七難隠す?

色白の肌が、透き通りるように美しく、難を隠す力があるという言い伝えがあるわけで、断片的には正しいのですが、これが全てではないのは、色黒でエキゾチックな美しさというのも必ず存在するので、このような人には白く見えることでの「美しさ」の尺度は当てはまらないからです。

例えば、女優の杏さんはオータムですが、彼女が真っ白のブラウスを着てもシックな肌に浮いてしまうことは想像しやすいと思います。事務員が制服を着せられているかのように思いませんか?
このお客様も、「顔が明るくなる色が似合う色なのです。」と説明を受けたと言いました。
マジか? 私はこの診断士たちはそもそも色彩の基礎知識(色彩検定)をどこまで勉強したのかと疑問に思ってしまいます。

「顔が明るく見える」が価値なら、全員真っ白を着ていれば良いことになる

色彩の明度・彩度の基礎が判っていれば、そもそも白の役割、黒の役割は何なのかを理解して良さそうなものですが
ただ明度を上げたいならラフ板のごとく、真っ白を着ていていれば間違いなく明度は理論上一番明るいのです。そうじゃないという根本に立っているからこそ、4つのグループができあがり適正な色を区分けているのに、そこからまた明るい方が良いということは、パッとした顔の見え方を言いたいのでしょうが、暗くすることで落ち着くオータムは、ほとんど間違われることになります。実際に今回のお客様も色白のオータムで、ベストカラー(最も似合う領域)は、一番深いところでした。 
白くしないことで価値が出てくる肌もあるからこそ、そもそもカラー診断するはずの大根本から考えると、

明るくなる = 白っぽくなる = 似合っている

という図式には、診断の意味がないのです。

顔が小綺麗な印象になる = 安定的に見える = 品良く見える =それぞれの明度・彩度

なのです。現に私はサマーでは在りますが、極端に狭い領域で、一般的なサマーのキレイなパステルは全く似合わないですが、他のシーズンになるわけでもありません。一般的には10色ほどかなり似合う色がある人が多いですが、私はたった3色です。自分ほど変わった領域の人は、過去20年間でたった一人、ウィンターでお会いしました。その方も非常に悩んでいましたが、私に出会ってやっと謎が解けたと言っておられました。

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