あなたがもし、想像もしない自分に変われるとしたら、面白いと思いますか？ え？スーパーマンになれるって？ そうですね、言ってしまえば、そのような気分を味わえると言ってもいいかもしれません。
先週、4年ぶりにあるお客様にお会いしました。その方は4年前にベースセッションを受けにいらして、その時は会社の人事異動のことでお悩みになっていたので、そのカウンセリングが中心でショッピングエスコートはしなかった方ですが、4年経ったいま、お買い物がしたいとご依頼がありました。
自分で服は選べると思った
とても久しぶりのご連絡に驚きました。当時、ショッピングエスコートをご体験下さいと直後にご案内はしたのですが、この方からのオーダーはありませんでした。ということは･･･自分で選ぶ自信がある方なんだな～と解釈していました。ところが4年も経過してからのご依頼だったので、何かまた問題にぶつかっていらっしゃるのか？とも思いましたが、実はこういうことでした。
ベースセッションから４年以上経過してのショッピングエスコート体験。
自分で選択できるだろう、と当初思っていたのですが、スプリングでビジネス用の秋冬物を探すことに限界を感じていました。そして公私ともに一区切りがついたこの秋、後藤さんにご連絡差し上げた次第です。
何で3時間も買い物にかかるんだ？という疑問
３時間というご指定で、長いなぁ、というリアクションだったのですが、結果としてそれでも最後は駆け足で時間切れでした。いずれにせよ、後藤さんのパワーにこれ以上はついていけなかったですが(笑)
はじめてショッピングエスコートをする方は皆、「なんで3時間もかかるんだ？」思うようです。実はこれでも時間は足りません。でもそれ以上だとお客様自身も疲れてきて集中力が低下してくるので、初回はここで抑えることにしています。
よもやそんな服を選んでくるとは？ 想像外の色・デザイン・コーディネート
後藤さんが次々と選んで下さった靴や洋服は、初めてのブランドばかりでしたが、事前にニーズや制約、好みのスタイル、与えたい印象、気心地や機能面の条件をお伝えしていましたので安心でした。
印象的だったのは、ベースセッションで診断頂いたカラーパレットが全てではなく、全体感が大事、という後藤さんの言葉とそのチョイスの確かさ。
スプリングの軽やか・明度の高いクリアなカラーで、ダークスーツ&コンサバな男性たちの信頼をどうやって得るの? という疑問に対し、落ち着いたオータム寄りの、でも明度の高いもの、又はスプリングカラーがミックスされたデザインやスタイリングをご提案して頂き、目から鱗でした。
私が大切にしているのは、「あなたらしさ」
それを限られた時間の中で嗅ぎ取って現実の服に再現するのは簡単ではありません。今回のこの女性は堅い業界でのバリバリのキャリアなので、男性社会の中で肩肘を張らず、でも存在感があり上品でなおかつ説得力を感じる大人女性の仕事着でしたので、スプリングの方でありながら、軽快さと可愛らしさで勝負できるわけではありません。この方のナチュラル感と奥に秘めた芯のある逞しさ、そして上品さを出したいなぁと思ってコーディネートしました。
スプリングがスプリング色をきる･･･だけではない技術と応用でその人らしさを出す
中には、単品ではこれは派手でしょ? こんなダークカラー?? ちょっと女子力強過ぎない??? というようなカラーやデザインもありましたが、コーディネートすると不思議に違和感なく収まり、品格ある知的なイメージ通りの姿にうっとり(笑)
一度にこんなに衣類を購入したのは初めてですが、向こう3年分を購入した思えばいい、という後藤さんの言葉に納得。
また後藤さんは、こちらの体型や雰囲気を瞬時に察知して、店員の方が持ってきたものでも「この中途半端なパンツ幅は似合わない」「この生地感はちょっとパス」とカラーだけでない視点でセレクトして下さるので心強いです。
スプリングのジャケットが少ないということで、後藤さん自身がオーダーメイドされたジャケットも「ご参考までに。いつでもご紹介しますよ」と、わざわざお持ちくださり、そのプロ意識に脱帽でした。
店員さんより10倍着眼点が細かいチェックで品物を選ぶ
あなたが一人でお店に行けば、当然店員さんにアレコレ勧められることになります。私も売り場店員という業界（小売業）で16年サラリーマンをしていたので、店員の気持ちは手に取るように解りますが、彼等の役目は売ることですから、あなたにぴったりかどうかは正直二の次です。ですので、商品の良さはアピールしますが、あなたに不適切な部分は後回しになりがちです。
私はそんな店員さんのおすすめより細かく厳しい基準値であなたに相応しいものを選ぶので、店員さんにどうこう言われるスキをあたえません。が、ケンカも売りません。なぜなら店員より細かく的確な説明ができるので、口を挟む余地はないのです。店員さんが言いたいことも代弁しますので、店員さんが「なるほど！」と耳を傾けています。
服はあなたの心を成長させるために着ていくもの、次のステップへの扉を開くもの
後藤さんの仰る通り、人生の次のステップを視野に入れながら、自分に本当に似合うスタイルとカラーをまとえば、スプリングであろうとも男性社会のビジネスの場でも十分に説得力を持てるということを、後に続く女性たちに身を持って示せるような存在を目指します。
服はあなたの心意気を無言で語るものでもあります。あなたの物語、心情などを堅くも柔らかくも、プライベートもオフィシャルもいかようにも表現できる分だけ、コーディネートは多岐に渡り難しくなるのも確かです。だからせめて色ぐらい自分に相応しいものを選んで自分の表現をトンチンカンにならないように素地を整え、あなたの物語を紡いでいって欲しいのです。
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