今日、ショッピングエスコートをしていてお客様がぽつりといった言葉･･･。 「ついついの無難癖から脱却しないと行けないなぁ～」というものでした。この方は職業上、色々なイメージに自分を合わせていくことに比較的慣れている方ではありましたが、いざ、自分が着たいものは？と聴かれると、焦点が定まっていないことを服捜しを通して気づき始めていたようです。
何を着るべきかと何を着たいかが区別できていない人は案外多い
例えば会社員だから、きちんとしたイメージの服でないと仕事上困る･･･ これは、あなたのwantではなくneedですよね。 needも絶対必要というものから、仕方無く･･･までありますが、wantに耳を澄ますことなく長らく生きてきた場合、自分のwantが分からなくなっているケースは珍しくありません。 誰しも黒・グレー・紺に行きやすいのは、ハズレがないと思っているからです。そう、少なくとも後ろ指は指されない。問題があると言われないために、自分を消すための黒・グレー・紺を着てしまうのです。この意識の中に、似合うかどうか？という意識はありませんから、自分らしいかどうかなどは後回しで、誰からも文句は言われないと言う基準で選んでいます。
これが長年続いたら、自分らしさとか、自分の好みに蓋をし続けているのですからアンテナが錆びるのは当たり前です。個性を発揮することからかなり遠ざかっているので自分がどこに向かいたかったのか、どんな服が着たかったのかなど、とんと分からなくなっているのです。
似合う色は、自分の足下の畑を教えてくれる
似合う色を調べると、想定外の結果に驚かされることも珍しくおありません。でも、その分一気に錆びていたアンテナに電波が流れ出すようなものです。似合う色を調べることは、自分に流していい電波の種類を分類して拒絶反応を出さずにスムーズになれる電波をキャッチするための選別です。
私は、こんな電波を流したかったのね～～と、再認識して活用していくスタートラインに立つことです。それは、その野菜にとって適切な土壌を与えられて、元気に育つ野菜のようです。実を実らせるためには個性に適した土壌に植えてもらえるとスクスク育つことと同じです。まずは、足下の土壌がどんなものが良いかを知る作業は、実りのためには必須ですね。
試着を繰り返す、出来るだけ多量に･･･と言うのが、見失った個性の矛先を見せてくれる
今日も私は言いました。
「何を着た方が仕事にはいい･･･ではなくて、自分は何を望んでいるのだろう？という自分の本音に向かいたくなってしまったと言うのが、今の心境なのではないですか？ それだけ自分自身に興味が湧いてきたということだと思います。」
お客様も、「確かにそうかもしれない。ついつい人に受け入れてもらいやすいことを意識して無難路線をきたけれど、それがつまらなくなってしまったのかも。」
そういう話をしてカジュアルな服を試着してみると、より自分らしい色や潔いムードのものに惹かれていくようでした。このような迷いの時期は誰にでもあるので、何十着と着てみると自ずとGOODとNGが見えてきます。着る服があなたの本音を引き出します。自分が向かいたかった方向を服が見せてくれるのです。
意外な1枚だけど、凄く気に入った…という物が見つかれば、それはもうあなたの道しるべとなり、これからのあなたの目覚めを後押しすることになるでしょう。一人ではしにくい沢山の試着も私というプロがいれば、どうって事無くバンバン着て、あなたは服に集中すればいいのです。その時間を経て、あなたは無難病から自動的に脱出してしまいますから。
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