好きな服が見つからないのは、あなたが自分と向き合っている証拠

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色と服の効能
好きな服が見つからないのは、あなたが自分と向き合っている証拠

色と服の効能
2018.07.23

好きな服が見つからないのは、あなたが自分と向き合っている証拠

服を買いに行っても、買いたい物が見つからない…　これには2つのパターンがあります。あなたはどっちのパターンですか？

自分が何を欲しいのかがハッキリしていないから、迷ってしまって決められない

これは、結構多いかもしれないですね。いま、自分がどんな服が着たいのかを常に意識している人はそんなに多くないのが実状でしょう。
「流行っているものが着たいわけでもない、かといって突飛なものが着たいわけでもない…。自分らしい服を捜すといっても一体どうしたらいいんだ？」
これが多くの人の気持ちなのではないでしょうか。こういう人の迷いをなくすためにも「似合う色」の尺度から自分に間違いないものを選ぶだけでも、意外な自分の個性が見えてきて、迷う気持ちから一歩踏み出すことが出来ます。

自分の好みがあって、それにマッチするものが見つからないから選べない

こちらの場合は、自分が求めるイメージがかなり明確にあって自分の世界感があるので、それと合う納得する服が存在しない、または巡り逢えないことで買えないという「自分軸」がハッキリしている人のケースです。自分の好みがハッキリしていることで、好きかキライかの判別は即座に決まるのですが、捜しても捜してもない…という現象が起きます。これに対しては、そもそも市場がどういう成り立ちなのかを考えないといけません。

商品は最大公約数を狙っている大手の店、少数精鋭で個性的なものを扱うセレクトショップで探すのは個性

商品は多くの人にたくさん買ってもらいたいという狙いがあり、最大公約数を狙って存在しているのがユニクロのような薄利多売のバージョンです。個性的なものではなく多くの人に便利だと思われる生活必需品に近いものを販売しますので、ここで個性を追求することは難しいですね。色や素材、柄の展開も限られた範囲の万人受けのよいものを提供するのが使命です。

それに対し個性的で好みが分かれ、着こなしも色々条件が必要な商品がセレクトされているのが、各アパレルショップの専門店です。ひとつの商品のサイズ展開も数が絞られており、10も20も用意されていませんから2週間もすると在庫切れになります。逆に言えば何週間も同じ品物が店頭にあってはいけないのです。デザインや素材、色もブランドによって特徴も異なりますね。でも、専門店が考えているコンセプトにあなたの個性がマッチするかも難しいところです。

似合う色を知って服を捜す意味は、世の中で自分がどこに立っているのかを確認することに似ている

あなたが自分に相応しいものを捜す中で必要な条件は何でしょうか？
●　似合う色、サイズ、用途、素材や柄の好みなどの条件によるもの
●　求めている自分像、憧れといったイメージによるもの
●　求められる職業や立場など社会的条件によるもの

これだけでも、案外難しいことをしていると解ってきますね。求められる立場では必然的に年齢の条件も含まれ、歳相応な雰囲気というのもあるでしょう。例えば、60歳でミニスカートはないでしょうが、おばあちゃん服が着たいわけでもないという願望と条件も複雑に絡み合うので、闇雲に願望だけを追い求めるわけにもいきません。

個性的な色を求めても捜せないのは、あなたがそれだけ個性的な存在だと言うこと

先日、40代の個性的なお客様のショッピングエスコートで、「自分がなかなか服が買えない理由が理解出来ました。」という言葉をいただきました。この方はこのような状態でした。
●自分の求めるイメージや個性はハッキリもっといる
●似合う色はわからなかったので、迷走していた
●突飛なデザインは好きではないが、イメージとしてエレガントで個性的な物が好き
●主婦なのでコストパフォーマンスも大事
●色は無難より個性的なものが好き
●デザインや柄も、無難より個性的なものが好き

このような条件で私が説明したことは、人に売れることを考えたアパレル既成服では、デザインやイメージ、柄、デティール（刺繍、エンボス加工などの特徴品）が個性的なら色は抑えられるし、色が特徴ならその他の部分がシンプルに抑えられるので、買うには自分がどこで折り合いを付けるかをハッキリさせないと永遠に迷って何も買えなくなる、とお伝えしました。
この方はオータムでしたのでこだわりのエネルギーが主軸ですが、その美学が世間とどのくらい折り合えるのかの距離感を自覚しないと一人でずっと不満を抱えていることになります。
　迷いから抜け出るためにも、色と服を通して自分の居場所を確認し、自分への向き合い方を進化させると生きるのがずっと楽になりますね。