先日、驚くような方が肌の持ち主(女性)がカラーセッションをお受けになりました。私はこの仕事をするようになって20年になろうとしていますが、ここまで紛らわしいデリケートな肌のオータムを初めてみたような気がします。もちろん、わかりにくい人は沢山います。が、はじめの所見をここまで裏切ってくれた肌はなかったと記憶しています。
どれだけオータムの肌も細分化してきたのか?
どう見てもかなりの透明感で瞳の色も透け感がものすごいキャメルのような色で、日本人離れしたものでした。とにかく見え方は柔肌です。基本的な説明としては、オータムはしっかり肌のハードグループに入りますが、近年、柔肌オータムが急増していると感じています。下記の写真もこの白さでソフトかハードかは何とも言えない細分化があるといえます。
そう、透明感があり、ふんわりした肌に見えるのに、オータムというイレギュラーな結果が出るケースが、10年前より遙かに増えたと思います。つまり、柔肌かどうかより、隠れたにごりみがあるのかどうかが優先される現実があるということです。では、この方達は、柔肌の持ち主だとして、心理もソフトなのでしょうか?
当てるまでわからないスプリングとオータムの境界線
今回の方もそうですが、もう綿密にオータムとスプリングの違いをみないと、ざっくりとした診断では皆スプリングに間違えられてしまうでしょう。スプリングのドレープでもおかしい程ではなく、でもよ~く見ているとオータムの方が品格があり、しっとりしていて浮いた印象がありません。
スプリングの色はオータムに比べ安っぽくつまらない感じになることが、何枚もやっていると解ってきます。この過程を理解するには、たくさんのドレープの組合わせ方を理解していないといけません。組み合わせた2枚の比較に何を見ているのか?という意味を診断者が説明出来なければ、判断基準の軸がぶれて何を見ているのかがわからなくなっていきます。迷うなら15組以上意図のあるドレープの組合わせを作れるよう、トゥルーズカラーでは指導しています。
本当は我が強く、柔らかく見られる評価に違和感がつきまとっていた
今回のお客様がオータムであると解るのは2組目からもう解っていましたが、私が驚いたのはぱっと見とのギャップが大きいことです。柔肌で癒やし系に見られがちな彼女は、パンチのある妹が姉で、自分が妹に見られてしまうのが常でやや憤慨していたようです。 でも、実際はパンチのある妹は姉の彼女よりハードに見えるスプリングでした。つまり肌質では、ハードがソフトに見られ、ソフトがハードに見られるという逆転が起きていました。POPな性格のスプリングの妹は快活な雰囲気があり、しっとりしたオータムの姉は控えめでおとなしい雰囲気に見られるのです。
オータムの心理特徴を聴いて泣きそうなほど納得する
ですが、オータムの基準の高さ、信条の揺るぎなさ、それ故の頑固さ、狭く深く掘り下げることに興味があり、浅いことに意味は認めない、自分の世界にこだわるから友人もたくさんいらない…といった説明に、大きく頷きながら正確に自分を説明してくれていると驚嘆していらっしゃいました。これほど正確に自分を語ってくれる人に逢ったことはない…といった感じでした。きっと、自分の見え方と、自分の深さ(心理)のギャップにずっと苦しんで来られたのでしょう。
自分のポジションがはっきりしてやっと自分を受け入れられる
彼女の心は深く重くしっかりした信条を持っていたのでしょうが、自分をどう表現していいか解らず、他人方見える癒やし系でほのぼのとした自分への評価に無理して合わせてきた疲れていたのかもしれません。本当は頑なで個性が強い自分がいるのに、どう表現していいかわからなかったかもしれません。
でも色は彼女の本質を言い当てていました。これからオータムの深くしっとりした色を着ることで、やっと自分の内面の心理と一致した自分を表に現わすことができるようになり、自分自身を生きる心地良さを感じることが出来ることでしょう。
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