Taeko Goto Blog

自分が見えない…という戦いに苦しむ20代から大人になる30代

 あなたはどんな20代を送ってきましたか? あなたは今、20代でしょうか? 私は遙か昔と言うことになりましたが、還暦まで生きてきても、思春期から20代の価値観が自分の基礎となっていると思います。感覚的な基礎は17歳あたりが一番感性が高くて、変な時間だったような気がします。

10代は自分を目覚めさせる時、甘い辛いに遭遇し自分を意識する時

 自分は何者? 親に疑問を持ち、友達に疑問を持ち、先生に疑いを持ち…。 少しも楽しくない時間が流れていたような10代の私でしたが、良~く考えて見ると、ささやかな楽しみや恋愛や、学校帰りに校則違反で喫茶店によって好きな音楽に浸っているのが幸せだった自分もいたな…と。でも、濃厚に憶えているのは大人への不信感でした。成長して入っていかなければならない大人社会に疑心暗鬼が強烈で、否定的な想いで記憶している私がいるな…と、今なら思えます。

 でも、40代くらいまで誰しも結構必死で生きているので、しんどいことや痛いことの方が遙かに濃厚に記憶されてしまうのも確かでしょう。とりわけ、日本の文化では、大変だと不安なことに準備するような生き方が奨励されてきた風潮があると思います。でも、ホントにそれが有効なのでしょうか?

社会の中の自分のあり方を造っていく20代は実験時代なので、兎に角やってみる、失敗してみる

 先日、彷徨った20代を送ってきて30代に突入した方が、苦しい胸のうちを吐露する申し込みがありました。私のセッションで今の戸惑いから抜け出したいという葛藤が感じられるものでした。その方は意識できる自分の性格の部分ではオータム気質が強く、似合う色はスプリングでした。いわゆるギャップのある方です。 私も中身はオータムの性格で、似合う色はサマーなのでギャップに苦しんだタイプです。自分の弱さが嫌いで、迷いや自信が持てない自分が嫌いで、でも強くなれないし全てが分かっているわけでもないし、完全でない…とイライラしながら、結婚し、出産し、育児し、労働し、離婚し…。

 悩むことは悪いことではないです。でも出口を求めず、グルグル回っていることに酔いしれている場合が、オータムやオータム気質にはありがちです。逆にスプリングタイプは突き詰めるのが苦手。だから、こだわりは強いことで動きが少なくなり、そこから突き詰めることもせずに何となく月日がすぎたら、自分の行動力を忘れてしまったのかもしれません。
 ウインタータイプは立ち止まって熟考するのが苦手、サマーは自分を出して決断するのが苦手です。つまり、万能な人などいないのですが、完璧を求めて苦悩しがちな20代は、通るべき通過点なのです。

30代、それまでの実験で得た痛みや悲しみも消化して、血肉となる体験にしていく時代

 がむしゃらに実験を繰り返す20代を経て、やって来たことが何に貢献していたのかを振り返りつつ、自分に適して必要なものは何かを見極めて体験していくのが30代。がむしゃらより選択と考察が入って来ますね。この体験の積み重ねで40代の実りが見えてくるというものです。もちろん。40代ならではの迷いは現れるのですが、それは、美味しい料理が分かってきたところで自分は何が一番好きかを考えるようなもので、更なる自分を極める段階です。なので、30代はしっかり体験することなのです。がむしゃらではなく、自分を意識しながら選択をしていく時代。

 どの時代も悩みは尽きませんが、自分を隠さず、面倒でも自分と向き合ってきた人が、40代過ぎて自分らしく生きることに目を向けられているようです。中身の伴った悩みで人生の質を追求する40代になるために、30代は実験から体験へと移行する選択を意識した時間なのです。

 
 

 

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