以前にも、色白でオータムが間違えられやすいという話を書きました。イエローアンダートーンだからといって髪が黄みを帯びた色をしているとは限りません。現に私もサマーですが、瞳の色はスプリングのような明るい黄みのある茶色です。サマーでも剛毛な人もいますし、ウインターでも猫っ毛の人もいるわけです。同様に、どのJグループにも色白から色黒までいらっしゃるのです。 以前書いた、オータムで色々いるという話はこのブログです。
前話で、「自分が裸の王様だった」と感想を述べて下さった方もオータムでしたが、3年ほど前に受けたカラーコンサルでウィンターと診断されていたそうで、いらしたときは白のカットソーに黒のパンツのお姿でした。そう診断されていたのですから、それを守って着ていたわけです。が、私もこの道19年目ですから一目で違うとわかります。 「あ～、残念ながらウィンターじゃないですよ。まあ、今日は自分の目でしっかり確かめて帰って下さいね。」 と言いながら始まっていくことになります。
なぜ間違える？ デリケートな濁りみを見逃す色白のオータム
いくつかの写真をピックアップして間違えやすい肌色の雰囲気を説明してみたいと思います。
とても色白な肌色な上にカラーコンタクトなのか、そうでないのかはわからない写真ですが、この目の色でこの髪色なら、この唇がそうであるようにローズ系のリップで仕上げたら、ウィンターに見えてしまうような雰囲気ですが、白のブラウスは寂しげで寒々しい印象で高級感があるとは言いがたい仕上がりです。頬にピンクみがなく、血の気があるように感じないつるりとした陶器肌はオータムそのものといえます。オレンジベージュのリップにして、コーヒーブラウンに髪を変え、モスグリーンのニットを着れば、整った顔立ちと相まって麗しい雰囲気が漂うはずです。日本人で例えると真木よう子さんでしょうかね。スプリングを着てもさほど違和感は出ないけど、濁った柔らかい色＝ライトグレイッシュトーンを着ると、メチャメチャ色っぽい…といったような。
一見スプリングに見える、明度の高いオータム
この写真は金髪の髪色から軽やかさがあるので、スプリングに見えがちですが、スプリングのような柔肌な印象がありません。スプリングの肌は、くすんでいても清らかでも肌が緩みがあって色合いに引き締まった印象がないのです。 私は食べ物で例えるなら、ソフトが豆腐でハードがこんにゃくだと説明しますが、豆腐のような塊感のない緩い印象が肌にあればソフトで、ピシッとしていたらハードとなります。
もちろん限りなく境目だなという印象もありますが、10組くらいドレープを当てたなら、6:4 とか、7:3 とかの結果が出るはずです。比重が多い方がその方の所属するグループであり、それが本拠地です。 この写真の方がオータムでもスプリングの色も着れるものはもちろんあるでしょう。でもそれはあくまで許容範囲であり主体がどこなのかがわからないと根無し草になってしまいます。
「何でも着れる＝居場所がわからない」 という彷徨い人をたくさん産出しても、その方は幸せにはなれません。本当の居場所やポジションが定まらないのは、結構しんどいことです。迷いの世界から引き出してあげる診断こそ、色を決める意味があるのです。
真っ黒な髪に黒い瞳でウィンターに見えてしまうオータム
この写真をみて、このモデルさんがウィンターだと思ってしまいますか？ 例え黒髪でも、ローズローズのリップでも、黒い瞳でも、そして黒の服を着ていても、この方はオータムです。いわゆる浅黒いオータムですね。日本人で言えば、歌手の鈴木雅之さん、安室奈美恵さんもそうですね。浅黒いので、黒のタキシードを着ても違和感はそんなに出ないけど、ブロンズのスーツを着るともっとかっこよくて、全くギラギラしないで着こなせてしまう迫力がある人です。
オータムの方は皆さんリップの色に困ってしまい、口紅を塗らなくなる
一生懸命口紅を塗ってもなんか、変！ というのがオータムの方の宿命です。イエローアンダートーンの肌の中にどうしても存在してしまう異種アンダートーンの赤紫の唇は、どうにもこうにもカラーコーディネートが出来ていない状況をつくります。そこにブルーアンダートーンのリップがおかしいことは経験上解っていても、イエローアンダートーンのリップで上手くいかないのは、自分の赤紫の唇の色を隠さないまま付けるからです。赤紫を消すための段取りが必要ですから、濃いオレンジで一回唇の色を消す手間を挟まなければいけません。そうでないと下から赤紫が見えて、汚い色に仕上がってしまうのです。
男性も髪を黒から焦げ茶に変えるだけで悲壮感がなくなる
唇に色を載せない男性も、もっと大きな面積として髪があります。イエローアンダートーンの方でも髪は真っ黒という方もいますから、それを黄みのある茶色に変えることで、違和感はかなり削減されるので、上品で統一感のある雰囲気が出来上がります。服もちゃんと同一アンダートーンで肌と揃えているなら、素敵にならないはずはありません。 男性の感想はこちらです。
より自分らしい状態が何なのか？という基準を知ることは、自分の「取扱説明書」をつくっていく人生には、とても重要な作業になりますね。自分は他人を通して認知できるものですから、客観的な観察はより使い勝手の良い取扱説明書が編集されていくわけです。 自分をもっと好きになる… そのためにも、自分をもっとわかってあげましょう。
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