何を着ていいか解らない…それは、自分の基準を知らないから
この方のように、好き嫌いの基準すら服にはなくて、どうにもこうにも何を選んでいいのかわからないという方が案外多いことに私は驚きました。ですが、それでも少なからず好き嫌いはあるはずですから、捜しながら、一つ一つ確かめながら捜していきます。なぜなら、好きじゃない物を無理して買っても後で着なくなってしまうからです。とにかく「着てみたい！」「着てみよう！」というご本人の気持ちを大切にします。すると、「似合うんですかね？」と不安になる方もいますが、「絶対に似合う物しか勧めてないので、そこは心配しないで下さい。着てみたいか？チャレンジしたいか？が大切ですよ！」とお話しています。
基準がわからない… これは何をするのも必ず通る関所ですよね。わからない分野のことは、何段階の関所があるかもわかりません。税金のことが税理士、法律なら弁護士…というように、その道の専門家に聞いて「そういうことね～！」となるように、服も好き嫌いだけでは済まされない法則がいろいろあります。それを方程式にすることが出来ないのは、好みも、似合う色も、素材への適正、体格・骨格の違いなどがある上で、男女の違い、サイズの違い、TPOのオケージョンべつなどからくるデザイン・柄・シルエットの制限も加わるからです。
全部を把握するのは、かなり好きじゃないと大変すぎる
私が似合う色さえ解ればすべての問題が解決すると思っていたのは、すでに服屋としてそれなりの知識を積んでいたからで、それを基準に想像していたからです。ですが、岐阜の男性の立場からすればそもそも何がなんだかわからないのが当たり前ですね。
私がショッピングエスコートにおいて大事にしていることをまとめると…
★ 似合う色の仕組みと「似合う」ということの意味をしっかりわかっていただく
★ 似合う色を調べて、しっかりご本人にこの色が似合うということを納得いただく
★ 好きだった色と似合う色の一致がない場合、それが心理的にどう結びつくかをコンサルする
★ 似合う色のグループの色をすべて当てて似合う30色の優劣を4段階に分ける
★ その結果から、優位な色を優先的に目立つアイテムに採用する
★ とにかく試着をたくさんしていただき、見比べる材料を提供し、自分らしさを考えられる、そして自分の好き嫌いも一緒に感じていただく体験をする
★ その中から自分が「着たい！」と思う物の優先順位を付けていく
★ 納得いった物だけを買う
★ ご本人が多少ためらう物でもプロ目線で絶対似合う物は、試す勇気をもってもらい、未だ見ぬ自分を開発する、感じる
★ 自分らしさを服を通して感じ開発する感性を同時に育てる大切さを腑に落としていただく
「あ～、解ってきました！こういうことだったんですね！！」と試着室から感嘆の声が漏れる
こんな声が毎度よく聞こえてきます。
「おお！」とか、「あああ～」「なるほどね…」「マジですか！でもこれ好きだな…」 などなど。
どなたも皆このような反応をなさいます。私からすれば当然似合う物を着ていただいているのですが、ご本人にとっては初めての色、初めてのデザイン、初めてのアイテムだったりしますから、びっくりしながら、ドキドキして試着室から出て…
鏡に映った自分を見ると、見たことにない自分がいますが、不思議と
「全然変じゃない！ いやむしろ、俺カッコよくね？！」 となります。そう、なるんです。誰でも。。。
それは、必ず似合う物を着ているから当たり前なのです。
まとめ
つまり、自分の本質に気づいていない人ばかりだということです。本当に、ほんとうにもったいない話です。でも、服は常に買ってきている物なので、当たり前すぎてプロにお願いしなきゃいけないものだと皆思っていないのです。もちろん自分で磨ける人もいます。雑誌を山積みにして方程式を編み出すまでにらめっこするのがしたい方はいいと思います。でも、客観視は他者の目を使うことで初めてかゆいところに手が届くのです。 雑誌とにらめっこする時間の浪費よりプロを使って本格的な客観視をするのが速いし的確です。後は信用できるプロを捜すことだけがあなたの気にするところです。次は、エピソードなどをご紹介していきますね…。
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