先日、仙台で初めてショッピングエスコートをしてきました。北日本方面での出張依頼は初めてのことです。仙台の駅ビルはとても充実していて、遜色なくお買い物ができることがよく分かりました。
今回ご依頼の女性は5号サイズ以下でしたので、課題はどのくらい小さいサイズが捜せるかということでした。いつもは決った百貨店の小さいサイズの特定のブランドコーナーでしか買い物をしないと言うことでした。ということは、決ったイメージの服しか着れていないということ、いつも似たような色の服を着てしまうことになっているということです。
この現状をベースセッションの時に伺った私は、いかに他の店でも探せるという現実を体感してもらい、この方の選択の幅がもっとあるのだと知っていただくことで、ご自身の世界を広げることが課題だと思っていました。なので、実際にも彼女が買ったことのある店には行くことはしませんでした。
今までとは違うショッピングセンターで買い物するチャレンジ
一番の課題は、サイズの問題から自分が行けるお店(世界)が限られていると思い込んでしまっている彼女の固定概念を壊すことです。チャレンジ出来る世界は沢山あるのに、ここしか行けない、選択肢はない・・・と思い込む。これは、多くの人が人生について陥りがちな盲点です。
例えば、人生の選択についても、親が公務員が安定で一番良いと言い含めていたら自分もそう思うようになって、会社にエントリーする発想がなくなっていたり、結婚が何だかんだいっても幸せだと言い含められて、20代になったら兎に角結婚と思うようになっていたとか、よくある話です。一度思い込んだ設定は案外しぶとく本人を縛り続けるものですね。 そこに限界を感じたからこそ私のところにきて突破口を探しに来ているわけですから、今まで着たことにないイメージを試着してもらうことで、一気にその無意識の縛りをぶっ壊そうというのがショッピングエスコートの醍醐味ということです。
私は言います。
「キライならキライだとハッキリ教えて下さい。嫌いな服を買っても仕方無いですから。で、何がキライなのかを私に教えて下さい。」
私がお薦めするものは着れる色の雰囲気としてバンバン薦めていきます。それは可能性をまずは感じてもらいたいから。こんな服も本当は似合って着れてしまうんですよ!・・・という事実を知ってもらうためです。その中から好きで着てみようと思う服を買えば良いのです。今回初めに行った店も20代がメインのファンキーな商品の店でしたので、絶対に入らないだろうことを知っていて連れて行きました。その中で、柄物のニット、ボレロとロングベストがセットになったトレンチ風コートを試着してもらいました。
「自分だと、こんな商品を着てみようとも思わないでしょ?」と尋ねると、「まず、足を踏み入れません」という答えでしたが、彼女はこの店で試着した柄物ニットをすぐに購入しました。
初めてのフルレングスのワンピースを自分に与えていいんだと許可する心理
次ぎに彼女が購入を決めたのは、フルレングスのワンピースです。鈍いマスタード色のリブタイプのニット素材です。細い身体にフィットしてとてもシルエットが綺麗でした。
「こんな長い丈のものを着ても良いのでしょうか?」
という彼女。私も店員さんもキョトンとしてしまいました。だってとても素敵で、私も店員さんも嘘偽りなく「素敵~!」と言葉を漏らしたくらいの着こなせ具合です。でも、彼女は自分は背が低いから長いものは着てはいけないと思い込んでいたのです。私は言いました。
「身長は高い方ではないかもしれないけれど、ヒールを履き慣れていて、履いた状態が私の160センチと目線が変わらないなら、決して低い状態に仕上がってはいませんよね。ましてや私とは違いかなりスマートで綺麗なボディラインをしているのだから、こんなニットワンピースほどあなたみたいな人が着るべきですよね!」
固定概念って怖いですね。でも、彼女は自分が綺麗に着れていることは認めたようで、このワンピースもすぐ購入しました。これをもっとバランス良く着こなすために、靴を服のボリュームにあわせでブーティなどのハイカット気味な靴にした方が良いことを説明し、靴屋でこんな奴ですと指さし確認をしました。靴も注文しないと難しい彼女は、履けるブランドで似たようなものを後日捜せればいいということで、当日買えなくても解るように類似品を説明し写メなどを撮ってもらいます。
このニットワンピースは、彼女にとっては黒船がやって来たくらいの衝撃だったようです。絶対無理と決め込んでいる観念があるので、捜してみる、試着してみるという発想すらなく通り過ぎている「適正なものたち」が、実は世の中に沢山あるのです。自分が見てきた世界が服という方面からでも限られてしまい、自分を楽しませ活かすことから遠のいていたかを一枚の服から彼女は悟るのです。
コートは裏なしでも着方に拡がりができるということに呆然としている心理
コートに関しても、しっかり裏がある真面目なコートをコートだとイメージしていた彼女。私は濁りみの青緑の圧縮ニットの裏なしロングコートを羽織らせました。
「ねぇ、買わなくてもいいから兎に角羽織ってみて。こんな柔らかい青緑でもあなたは着れるから、似合うということをその目で確認してみて。」といって着せると、ポカ~ンとしていました。
「え? こんなの着て良いんですか? 丈も長いし・・・」
「でも、さっき買ったニットワンピに合う丈って、このぐらいだと思いません。それに、この優しい青緑だと圧迫感無くて優しい雰囲気に仕上がっているのは解りますよね? 自分に似合っていると思いません?」 すると彼女も頷いています。
「でね、裏地が着いている方が防寒力があるのは確かですが、カジュアルな着崩しやコーディネートの幅を楽しむとするなら、きちんとしたお堅いコートより、色を楽しむ圧縮ウールなどのコートと薄いロングカーデを組み合わせて色のコーディネートを反対色などで見せた方が断然お洒落で楽しくなりますし、その方が温度調節もしやすいです。ユニクロのライトダウンをコートに重ねて違う色を見せると綺麗ですよ!」 と説明しました。 へぇ~~という顔をしていらっしゃいましたが(笑)。
ご自身の小柄な体格から、何もかもNGにしてしまいがちな視野の狭さを造りあげてしまっていたことに気づくきっかけになったと思います。確かに普通サイズではフィットしないので、見つめるのは簡単ではなかった経験がたくさんあったとは思います。でも、皆さん、色々な個性や条件があり、自分にちょうど良い物を見つけるのは簡単ではありません。
彼女は、自分の小柄な体格をきっかけに探しにくい人生を当たり前にしすぎてしまったのでしょう。人より小さいという、解りやすい理由に諦め上手になりすぎてしまった…ことが、彼女のメンタルを必要以上に縮み込ませたのかもしれません。
小柄でもフレアパンツも履ける自分に驚く心理… 自分にある気がつけなかった可能性を目の当たりにした瞬間
丈の長いものは兎に角避けて着たようですが、ご本人は至ってバランスの良い体型なので、サイズさえ合えばフレアパンツも履けるのだと試してもらったら32号という極細サイズが見つかり、これがまたとてもお似合いのサーモンピンクでした。試着室から出てきた本人もおそらくうっとりしたのではないでしょうか? フレアパンツは太い分だけ優美さが増して女らしい着こなしができるパンツです。普通サイズが38号ですから、32号があちこちにあるわけではないですが、そういう難しさを何とか出来るのがプロの案内力と選択力なのです。
パンツに関しても、着れるはずがない!という彼女の思い込みを壊す3連発めのアイテムでした。勿論、購入されました。狐につままれたようなお顔をしていましたが、自分が綺麗に着こなせていることを認めざるを得ないわけで、衝撃と納得で次々と購入をしていたわけですが、何処の店も初めて入った店でした。
勿論、ここに書いた以外のカラータイツ、ニット、ジャケット、パンツ、スカートとあれこれ試着したのは言うまでもありません。
「あなたが普段、手に取ってこなかった物を薦めるのが今日の私の役目ですから、自分の実際に大丈夫なキャパの広さを知って下さい。その広さでもう一回人生全般を見直したらどういうことになりますか?」
自分の気づかない制限を取っ払う作業は、禊ぎと同じ清々しい行いです
自分を勘違いしているとは、恐ろしいことです。人生のあらゆる場面から自分の可能性を奪っているのが、他でもない自分なのです。これは、彼女に限ったことではなく誰にでも言えることだと思います。
「自分に課してきた条件を取っ払ったら、何が見えますか? どうしたいですか?」
これは、カウンセリングとしてもよくする質問です。条件から自分の行動を決めようとしてしまいがち。それは、その方が安全だと思っているから。あるいは他者のリクエストに応えられると思うから。でも、そんなところにあなたのほんとうの望みはありません。自分に当てはめてきた既成概念や思い込みは、あなたを息苦しくしている枷(かせ)なのだと気づきましょう。
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